東福寺

東福寺のことについて

2000本もの楓に包まれた東福寺は、1236年九条道家が九条家の菩提寺として建立し、奈
良の東大寺の大きさ、興福寺の隆盛にあやかって東福寺と名づけられました。
楓、紅葉の名所として名高い東福寺には、かつて桜の姿もありましたが、花見に浮かれる人々の
姿を嫌った室町時代の僧、明兆が将軍へ伐採を願って以来、東福寺は紅葉が有名なお寺になりま
した。

東福寺の紅葉は通天紅葉ともいわれ、紅葉の先が3つに分かれる独特の形をしています。
開山である聖一国師が宋より持ち帰ったものといわれています。
東福寺の方丈庭園は、方丈の四方ともに庭園をめぐらせた他にはない珍しいかたちの庭園で、世界
にも紹介されています。

通天橋は、本堂から開山堂に至る渓谷に架けられた橋廊です。
谷を渡る僧が安全に開山堂へ行けるように橋廊を架けたと伝えられ、その後南宋の橋に似ているこ
とから「通天橋」と名づけられました。

通天橋の周囲には楓や紅葉がおよそ2000本も植えられており、何万枚もの葉が黄金色に染まり
通天橋と相まって京都一美しいと言われる紅葉景色を見せてくれます。
広大な敷地の中に渓谷あり、橋あり、お寺の中にいることを忘れてしまうほどのスケールで立体感
のある紅葉の景色です。
通天橋から廊下伝いに開山堂に続いていますが、橋の途中で下に降りて見る柱越しの紅葉は絵葉書
になるような絶好のポイントです。